劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜
レンスケはそのまま朝ご飯を食べ始めた。アルヴィンとスティーブ、セバスチャン、オーロラも料理を選んで食べている。ロゼッタとジゼルの姿も見えた。

(そうだ。僕、選手なんだからちゃんと食べないと。でも、体が動かない……)

お前にはできない。勝てない。足を引っ張るだけだ。久々にマイナスな感情が顔を出す。マシューは泣きそうになっていた。その時である。

「マ、マーキュリーくん」

恐る恐るといった様子で声をかけられた。マシューが顔を上げると、ミラが立っている。ミラの手にはマグカップがあった。

「私、クラムチャウダーと間違えてパンプキンポタージュ入れちゃった。飲んでくれる?かぼちゃ、好きだったよね?」

「あっ……うん……」

マシューはミラからマグカップを受け取る。一瞬、互いの指が触れた。ミラの頰が赤く染まる。ミラは嬉しそうにマシューから離れた。

(おいしい……)

マシューがパンプキンポタージュを少しずつ飲んでいると、「マシュー、それだけ?」と驚いたような声が降ってくる。マシューが顔を上げると、そこにはフレイヤが立っていた。その隣にはロゼッタとジゼルの姿もある。
< 198 / 222 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop