劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜
「スープだけじゃ絶対途中でお腹空いちゃうでしょ。これあげる」

フレイヤは、自身の持っている皿にあるバナナをマシューに渡す。マシューは首を横に振った。

「このバナナはフレイヤ先輩のですから、いただけません!」

「でも、スープだけじゃ栄養も偏るわ。ねぇ、ロゼッタ。ジゼル」

フレイヤはロゼッタとジゼルの方を向く。二人とも頷いた。

「スープだけだと力が出ないわ。フレイヤのバナナを食べておきなさい」

「緊張して食べられないのはわかるけど、ちょっとは口にしなきゃ!」

ロゼッタとジゼルにも言われ、マシューはバナナを食べることにした。フレイヤが渡してくれたと思うだけで、マシューの頰は赤くなる。

(フレイヤ先輩がくれた……)

その様子を見て、ミラは何故か頰を膨らませてスカートを握り締めていた。

マシューが黙々とスープとバナナを食べていると、皿を持ったアルヴィンがやって来る。すると、マシューの手ににんじんのグラッセが置かれた。

「えっ!?」

突然のことに驚くマシューに対し、アルヴィンがフッと笑った。
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