劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜
「隣、座って大丈夫?」

「あっ、うん。大丈夫だよ!」

ミラも教科書やノートを広げていく。その耳は赤く染まっていた。マシューとミラの目が合う。ミラの顔中が赤くなった。

「ネビュラさん、大丈夫?風邪?」

「だ、大丈夫……」

ミラはスカートの上で両手をしばらく動かした後、息を吸い込んだ。ミラの青い瞳がマシューを見つめる。

「マーキュリーくんは、冬休みに家に帰るの?」

「ううん。学園に残るよ」

マシューは即答していた。冬休みのことについて、シリウスたちから連絡はない。しかし、屋敷に帰ったところでマシューの過ごす場所は物置だと決まっている。

(あそこに帰るなんて絶対嫌だ!)

マシューが学園で過ごす冬休みのことを考えていると、ミラが小さな声で言った。

「もし、マーキュリーくんが嫌じゃなかったら、手紙出してもいい?私、実家に帰るから……」

「うん。いいよ」

マシューが頷くと、ミラは嬉しそうに笑う。すると、ティファニーが二人に鋭い目を向けた。

「お二人とも、口を動かす前に手を動かしてください。ここは今、勉強をする場です」
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