劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜
「朝ご飯、食べてくる」

「行ってらっしゃい」

マシューは談話室へと向かう。レンスケはすでに起きていた。

「マーキュリー。明けましておめでとう」

「レンスケ先輩。ハッピーニューイヤー」

レンスケは机の上に重箱を広げていた。そこには、海老や伊達巻きなどが詰められている。おせちだ。

「これ、おせちですか?」

「知ってるのか?」

「フレイヤ先輩からちょっと聞きました。日本のお正月ではおせちを食べるって」

「ああ。おせちには意味があるんだ。食べながら説明してやる」

レンスケが杖を振ると、テーブルの上に小皿とフォークが現れた。レンスケは小皿とフォークをマシューを渡す。

「あ、ありがとうございます……!」

マシューはレンスケの隣に座る。フレイヤから話を聞いていたとはいえ、おせちを見るのは初めてである。マシューはドキドキと緊張を覚えながらおせちを見つめる。

(どんな味か全く想像つかないな……。どんな味なんだろう……)
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