劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜
「そうなんですね!銀木犀も見てみたいなぁ!」

マシューがそう言った刹那、目の前の秋の景色が冬に戻る。秋の美しい景色が消えたことに、マシューは少し寂しさを覚えた。そんなマシューに、ヨランダが先ほど塗ったリップクリームを握らせる。

「リップクリーム、あなたに差し上げます」

「いいんですか?」

「私は一本すでに持っていますので」

ヨランダはポケットからもう一本のリップクリームを取り出し、笑う。マシューは、「ありがとうございます」と頭を軽く下げる。

空はいつの間にか雲に覆われ、また雪が降り始めていた。










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