劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜
「本当にマーキュリーさんが意図的にそのようなことをしたら、校長先生が退学にしているはずよ。マーキュリーさんがここにいるということが、彼の無実の証明では?」

「うっ……!」

悔しげに二人の生徒は唇を噛む。刹那、「何だこれは!!」と大袈裟なほど大きな声が響いた。声のした方を見ると、ロゼッタとジゼルの父親であるギルバートが走ってくる。ギルバートの手が、マシューの制服を拭いているロゼッタの手を掴んだ。

「ロゼッタ!それは、パパがロゼッタにプレゼントしたハンカチじゃないか!ああ、こんなに汚れて……!」

「お父様。私は困っている後輩を助けているだけです」

ロゼッタは淡々と言ったものの、ギルバートの目はマシューを睨み付ける。

「貴様!よくもロゼッタを……!」

「えっ!?ぼ、僕何もしてません!!」

マシューが必死に否定すると、ジゼルが呆れたようにため息を吐く。

「パパ。怒る相手が違う。この二人がマシューくんにわざとぶつかったの。そのせいでマシューくんの制服が汚れたってわけ!」
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