劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜
ギルバートの怒りが二人の生徒に向けられた。二人は「ひっ!」と顔を強張らせ、体を震わせる。ギルバートが低い声を放った。

「貴様ら、覚悟はできているだろうな?」

ギルバートが怒っているのは、マシューに対して卑怯なことをしたことについてではない。マシューに嫌がらせをしたことで、何よりも愛しい娘二人が召使いのように動いていることが気に入らないためである。

ギルバートはそのまま生徒二人を引き摺り、大広間を出て行った。マシューは、ロゼッタとジゼルに改めて頭を下げる。

「ロゼッタ先輩、ジゼル先輩、ありがとうございます」

「問題ないわ」

「全然大丈夫だよ〜」

ロゼッタとジゼルは首を横に振る。マシューの心はただ温かかった。レンスケも二人に頭を下げる。

「うちの寮の者を助けていただき、ありがとうございます」

ロゼッタとジゼルが首を横に振る。それを微笑んで見ていたマシューの肩を、誰かが軽く叩いた。振り返ると、ハリーとジュディスが申し訳なさそうにメモ用紙を手渡し、素早く去って行く。
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