炎上代行~キミとなら、最悪でもいい~
「止めてないよ。だけど、無理……あんなの……」
私が深呼吸をしながら言っても、渡辺くんは平然とスマホを見ていた。
「数字はめちゃくちゃ良かったよ」
「そういう問題じゃないの!」
顔を真っ赤にして叫ぶと、渡辺くんは少しだけ目を細めた。
「……もしかして、本気にした?」
息が止まった。
「べ、別に本気になんか……」
渡辺くんが私に近づいてくる。
階段の壁に追いやられ、逃げ場がなくなる。
「じゃあ、なに?」
「え?ちょ、ちょっと……」
「おまえは一度も、俺を意識しなかったわけ?」
至近距離に、何も答えられない。
鼻先に、渡辺くんの息がかかる。
間近の渡辺くんの目を見上げると、金縛りにあったかのように身動きが取れなくなった。
すると、渡辺くんはふっと笑って私から離れた。
「意識してんじゃん」
そう言って、また私に顔を近づけクククと笑う。
悔しいけど、胸が締め付けられれてなにも言えなかった。
そうだよ!
意識しまくりだったよ。
どうしてくれんのよ!
もう後戻りできないじゃん。