恋が終わる音がきこえた

Prologue

prologue

「美緒〜!はやく〜!」

廊下の向こうで、
鈴川姫香が大きく手を振る。

「走らないの!危ないから」

「だいじょぶだいじょぶ!」

そう言いながら、
姫香は案の定つまずいた。

「あっ」

「ほら…いったこっちゃない、」

慌てて腕を掴むと、
姫香は楽しそうに笑う。

周りからはよく、
“ニコイチ”なんて呼ばれていた。

性格は全然違うのに、
気づけばいつも隣にいた。

——ずっと、これからも

このまま変わらないと思ってた。
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