逃げられるものならお好きにどうぞ。

ラブラブ初旅行計画の行方は?



空は快晴だ。澄み渡る青空の下、部屋の窓を開ければ、頬を撫でる風は春の陽気を感じさせてくれる。


――今日からいよいよ、黒瀬くんとの二泊三日の京都旅行が始まる。

前日の夜にキャリーケースに荷物もばっちり詰め込み終わっていた私は、メイクも終えて、黒瀬くんが家まで迎えにきてくれるのを待っていた。


八時台の新幹線に乗ってお昼前には京都に着く予定なので、ホテルでチェックインを済ませてから、あっちでお昼を食べることになっている。


ソワソワと浮き立つ気持ちを落ち着かせようと無意味にスマホを操作していれば、インターホンが鳴る。

待ち合わせの時間より、まだ三十分以上も早いけど……こんな朝早くに家を訪ねてくる人もいないはずだし、多分黒瀬くんだろう。



「はーい、黒瀬くんおはよ、う……」



玄関扉を開ければ、そこに立っていたのは――何故か、黒瀬くんではなくて。

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