逃げられるものならお好きにどうぞ。
「そうかもしれません。でも……大丈夫です。それも覚悟のうえで、私は黒瀬くんの隣にいたいって、そう思っているので」
黒瀬くんが物凄く強いってことは、私も分かってる。
だけど黒瀬くんだって、同じ人間だ。傷付くことだってある。
それは怪我に限った話じゃない。謂れのない悪意を向けられて、悲しい思いをしたり……心を傷つけられることだって、あるだろう。
「私は喧嘩なんて出来ませんし、そういう時、彼のお荷物になってしまうのかもしれません。私に出来ることなんて、何もないかもしれない。それでも、私は……黒瀬くんのそばに居たい。彼の帰りを待っていられる、そんな存在でありたいんです」
私は黒瀬くんが好き。だからずっとそばに居たい。私の出来る範囲で、彼のことを守りたいって思う。
理由はいたってシンプルだ。