Fahrenheit -華氏- Ⅲ


ちょっと!何するのよ!


と言う意味でスマホを奪おうとすると


「Me?It's Coco.Have you already forgotten my voice?
(あたし?心音サマよ。もう声忘れちゃった?)」と心音がマックスとマイペースに電話をしている。


「“Why am I here?” you ask? It's Christmas—what's wrong with coming to see my best friend?
(何で居るかって?クリスマスだもの、親友に会いに来て何が悪いの?)」心音は唇を尖らせている。


「What?Are you asking Ruka to take the call?What?Emergency?OK.
(え?瑠華に代われって?何?緊急事態?分かったわ)」


心音はスマホをあたしに渡してきて


「何だか分からないけど焦ってるみたい。あんたに代わってほしいって」


緊急事態?何よ。


苛立った声音を隠しきれず。


「Yeah, What?(はい。何?)」と電話に出た。


――――


「Oh my god! July’s gone!? Where are you right now?
(ユーリがいなくなった!?あなた今どこなの?)」


思わず怒鳴りながら立ち上がると、隣の席に座っていた心音も不思議そうな顔つきであたしを見上げていた。


「Send me your location via GPS right now! I'm coming to find you!
(今すぐ居場所をGPSで送って!探しに行く!)」


ピっと慌ただしく通話を切ってあたしはパウダールームから飛び出した。

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