真昼の星空
広哉が笑いながら言う。

「それでその後のやつは誰なんだよ。」

ワインを注ぎ足す。

「もう驚かないからサクッとおしえてくれ。」

その横で旬と希がニヤニヤしている。

圭祐がそれに気付く。

「嫌な予感してきた」

陽が苦笑する。

「なんかさ、私の関係あった人なんで全員におしえてんの?」

少し笑う。

「変じゃない?」

広哉が即答する。

「もうそうゆう流れだ諦めろ」

陽が指をさす。

「全員の全員分絶対聞くから覚悟しといてよ」

みんなで笑う。

陽が口を開く。

「じゃあ。」

言いかけたところで。

凌が真顔で言う。

「俺。受け止め切れるかな」

一瞬静かになってから。

全員が同時に言う。

「お前が言うな!」

笑い声が一気に広がる。

誰かの笑いが止まらない。

夜はまだ終わらない。

楽しい夜

陽が少し息を整えてから言う。

「では…次の人は。Switchってゆう会社の…」

圭祐がすぐ反応する。

「もしかして、広瀬貴明?」

陽が驚く。

「え?正解!知り合い?」

広哉、凌、圭祐が同時に声を上げる。

「まじかぁーーー」

「またもやとんでもないやつ」

旬が笑う。

「さすが東大クイズはやいねー」

陽が目を丸くする。

「え?圭祐東大?すごい!」

雅人が笑う。

「俺東大落ちた」

広哉が手を振る。

「それどころじゃねぇよ。」

少し身を乗り出す。

「圭祐んとこの親父さんのHOPE買ったやつ」

圭祐が頷く。

「SwitchとHOPE合体させて更に大きくしたとんっでもない人。」

広哉が興味深そうに聞く。

「どんな人?」

陽は少し考えて答える。

「普通の人だよ。」

グラスを持つ。

「記念日とかに何回かいいお店連れてって貰ったことはあったけど、」

少し笑う。

「普通にその辺でご飯食べたり飲みいったり。」

静かに続ける。

「うちの庶民のマンションにも全然来てたし。」

周りを見る。

「みんな知ってると思わなかった」

凌がすぐ聞く。

「家行ったことある?」

前のめりになっている。

陽が答える。

「あるよ」

旬が聞く。

「でかい?」

陽が部屋を見渡す。

「ここの方が広いし高い」

圭祐が聞く。

「車は?」

陽が思い出す。

「なんか大きいやつ。」

少し笑う。

「小さいのもあるって言ってた」

広哉が聞く。

「なんでその合コン行ったって言ってた?」

陽が少し笑う。

「なんか、すごいね。興味が…」

小さく肩をすくめる。

「合コンは、私と同じで人数足りないから来てって取引先の人に言われて仕方なく行ったらしいよ。」

圭祐が聞く。

「どっちから声掛けた」

陽が答える。

「あっち。」

少し思い出しながら言う。

「人数いっぱいいたし別に盛り上げるの頑張らなくてもいいかなと思って、」


「美味しいお店だったから別のテーブルでお皿いっぱい並べて、ワイン飲みながら食べてたの。」

少し笑う。

「そしたら、どなたかとご一緒ですか?って言われて、」

肩をすくめる。

「料理の量が1人分じゃなかったから。」

「1人ですよーって言ったら、一緒に飲んでもいいですか?って、」

少し優しく笑う。

「どうぞーって感じだった。最初。」

雅人が言う。

「おれね、ようちゃんのそうゆうとこ好き」

陽がすぐ笑う。

「まさくん、ありがとう」

圭祐がテーブルに身を乗り出す。

「それで?」

グラスを持ったまま、今日一番の前のめり。

陽が少し笑う。

「なんか話してて嫌なところがひとつもなくて、」


「またご飯でも行きましょうって連絡先交換して。」

静かに続ける。

「まあ、お仕事何してるんですか?みたいになるけど、」

少し首を傾ける。

「あちらインターネット、こちら編み物ってゆう全く反対側の世界にいたから仕事の話はそんなにしなかったかも。」

凌が聞く。

「すぐ付き合ったの?」

陽が首を振る。

「3、4ヶ月くらいはなんか連絡取り合ってたかな。」

ワインを一口飲む。

「なにしろ、忙しい人だったから、」

少し考える。

「こっちからどうこうってのはなくて、向こうが時間が空いた時に連絡来る感じで。」

みんな静かに聞いている。

陽がふと思い出したように言う。

「あぁそうだ。」

グラスを置く。

「忙しくてなかなか会えないから、家に行ったり来たりをいつでも出来るようにお付き合いしませんかって言われたの。」

少し笑う。

「それで、断る理由もなかったし。」

静かに言う。

「それで、うちに来るようになって。」

小さく頷く。

「ってかんじ。」

広哉が聞く。

「で、いつ会社の事きいたの?」

陽が思い出しながら答える。

「なんかすごく忙しそうだったから、」

「お仕事忙しくて大変だねーとか言ったら、」


「今が正念場とかなんとか言って、」

静かに続ける。

「Switchをもっと大きくするために頑張って憧れのHOPE買ったけど、自分には無理だったのかもしれないとか弱音吐いたことがあって。」

小さく笑う。

「それで知ったかな。」

肩をすくめる。

「まあ、私に出来ることはひとつも無いし、よく分からないから。」

優しく言う。

「倒れないでねって励ましてた。」

圭祐が腕を組む。

「全然そいつの肩持つ気ないけど、」

少し考える。

「抱く暇なかったのかも。」

「忙しいけど陽に会いたくて会いにいって。」

静かに言う。

「抱きしめて寝るのが精一杯だったのかも。」

少し顔を上げる。

「あの時、多分6、7年前のHOPEの飛躍の時って、」

陽を見る。

「多分陽と付き合ってた頃でしょ?」

旬が頷く。

「あの時のHOPE凄かった。」

グラスを回す。

「新しいことどんどんするし、」

静かに続ける。

「今はそれがスタンダードだけど。」

少し笑う。

その影にいたのは陽だった。

誰も口には出さない。

でも、みんなそう思っていた。

グラスの中のワインが静かに揺れる。

希がふと思い出したように言う。

「そういえば。」

旬を見る。

「旬も、帰ってきたとき、ちょっと変な時あって、」

少し考える。

「なんにもいわなかったけど一緒に寝ててなんか呼吸があさいってゆうか…」

静かに続ける。

「で、私が朝まで腕枕して寝たことあった。」

旬が少し笑う。

「あぁ。あったね。」

希を見る。

「希いてくれて良かったって思った。」

「ほんとに。」

雅人が静かに言う。

「だからさ、」

陽を見る。

「抱かれなかったのようちゃんのせいじゃないと思うよ?」

優しい声。

「誰かと付き合う余裕も、時間もないけど、好きになっちゃったんだよ。」

まっすぐ言う。

「ようちゃんのこと。」

少し笑う。

「結婚したかったのも本心だったと思うし、結婚したら一緒に暮らせると思ったんだよ。」

静かに続ける。

「抱くからって戻ってってゆうのも悪気なかったとおもうな。」

少し肩をすくめる。

「それでようちゃん戻ってくるならって思ったんだよ」

陽の目から涙がこぼれる。
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