気付けば、隣にいた - 無愛想な同居人は、不器用に優しい。 -
「おはよう!」
「おはようございます」
「茉桜起きるの早いね〜」
「なんかまだ緊張してるみたいで早く起きちゃいました」
7時前にリビングに降りてきたのは柊弥さん。
部屋着姿の柊弥さんなんて、レアすぎる。
大学では『今年のミス蒼明は柊弥くんで決まり!』と騒がれているほどの人気ぶり。
「想はもう行った?」
「はい。やることあるから、って」
「想、建築学科だろ?」
「うん」
「結構課題とか多いみたいでさ。作る!書く!みたいなタイプの課題」
「だから早めに大学行くんですね」
「そういうこと。グループ課題とかがあるとなかなか持ち帰れないみたいだしね」
建築学科なんて、今まで知り合いが一人もいなかったから、どういう勉強をどんな風にしているのか想像もつかない。
「春休み中は実家の図面書いてたよ」
「実家!?」
「寸法測ってくるだとか言ってた」
「凄……」
想くんって、案外真面目な人なのかも。
「ちなみに希遥さんは?」
「あぁ、希遥?あいつ朝弱いからギリギリまで寝てるよ」
「なるほど」
「茉桜は?大学は?」
「今日2コマ目からなんです」
「お、ゆっくりできるね」
「部屋の片付けでもして過ごすつもりです」
今日は金曜日。
明日は夕方までバイトだし、今のうちにできることをしておこうと思う。