灰色の日々に、君が灯した甘い色
会社から徒歩数分の場所にある、静かなコーヒーショップ。
扉の横には「ピエトラ・ビアンカ」と小さく書かれている。

ランチの後、ここでコーヒーを買って職場に戻るのが、私の日課だ。

最近、仕事が立て込んで、昼休みすら慌ただしい。
そんな中で、この店に寄ることが私の楽しみになっている。

その理由は――

「いらっしゃいませ」

カウンターの向こうで、彼が小さく微笑む。

(いた!)

少し恥ずかしそうな笑顔。
淡い色の髪がやわらかく揺れて、どこか儚げで、
甘い雰囲気をまとっている。

白いシャツにカフェエプロン。
ありふれた格好のはずなのに、なぜだか目を引かれてしまう。
暑い季節になってから、ランチ帯によく見る彼。

(高校生ではなさそうだよね……)

つい気になってしまう自分に戸惑う。

年下の男の子に興味を持つなんて、今までの私にはなかったことだから。
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