尊い推し兄弟に愛されてます!?
だけど。

「でも……あれは編集しないと使えません」

事務所の人が静かに言った。

「やはり……ダメですか……」

「はい。今回の企画は朝倉莉子との特集です」

「いや、でも――」

「読者もそれを期待しています。生徒会長とのは一部でしたらいいかもしれませんが、莉子よりもカットが多くなることはありえません」

編集長さんが困ったように黙り込む。

「……そうですよね」

私は思わず足を止めた。

当たり前だよね……。

素人の私と映ったのなんて、誰が見たいんだろう。

ふぅと、ため息をついた時だった。

「あれ……?」

ふと辺りを見回す。

そういえば……莉子ちゃんと玲央くんは?

撮影終わってから姿が見えない。

最後に挨拶しようと思ってたのに……。

気になった私は、校舎の周りを探し回った。

もしかしたら体調悪かったのかな。

そんな軽い気持ちだった。

だけど……。

角を曲がった瞬間、私は立ち止まった。

そこにいたのは――。

玲央くんと、朝倉莉子ちゃんだった。
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