尊い推し兄弟に愛されてます!?
その声は優しかった。

とても……。

とても優しかった。

胸の奥がぎゅっと痛む。

苦しい……なんで?

なんでこんなに苦しいんだろう。

二人はお似合いだ。

モデル同士で、同じ世界で生きていて。


なのに、見ているのが辛い。

胸の奥がずっと苦しい。

私は制服の胸元をぎゅっと握った。

その時、ふいに気づいてしまった。

ああ。

そうか。

私――。

玲央くんのこと。

ただの推しとして見てたんじゃなかったんだ。

好きになっちゃったんだ。


胸の奥につかえていたものが、すぅっとほどけていく気がした。

ずっと気になっていたことがやっとわかった。

涙が出そうになって、慌てて空を見上げた。

だめだ。

推しなのに。

推しは遠くから眺めるものなのに。

本気になっちゃダメなのに。

それが一番幸せなはずなのに。

もう、遅かった。

どうしてこんなに苦しいんだろう。

夕暮れの空が、少しだけ滲んで見えた。



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