余所者-よそもの-

19話:決心


ずぶ濡れの私たちは、傘もささずにひたすら歩いた。

侵入した路地の奥を進み、大通りに出るとターミナルがあった。
これが前にサンコンが言っていたシトウの東にある駅か。

その地下の駐車場に、ユキの車を見つけた。

ホッとした。
もうずっと周囲を警戒していたから。


運転席に乗り込むユキ。
だけど私は簡単には乗れない。

助手席の窓が開き、ユキが奥から声をかける。


「乗らない選択肢があるのか」

いや、そうなんだけど。
……なんせ、ずぶ濡れでして。


ジェスチャーで訴えると、呆れた顔をされる。


「俺も同じだから」

申し訳ないな、と思いつつ。
乗らない選択はユキの言う通りなかったので、なるべく髪からこぼれる雫を車内に散らかさないように気を付けた。

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