余所者-よそもの-
――ガシャンッ!
ガラスの割れた音まで聞こえてきて、あまりに派手な物音に私も潤も気をとられた。
「あーあ、ぶち切れてんな、アイツ」
「ものすごい音ですけど……止めなくていいですか?」
「んー。最近ストレス溜まってるみたいだから、ちょっとは暴れさせてて大丈夫なんだけど」
先ほどまで私を脅かしていた男たちは、次々にうめき声や悲鳴を上げている。
見なくてもわかるくらい、きっと一方的。
多数を相手にしているとは思えないくらい、サンコンが男たちを圧倒しているのが音だけで伝わってくる。
そんな中。
カン、カン、と甲高い音が下から上がってきた。
鉄階段を上がる音。
きっとユキに違いない。
潤は後ろまで迫った足音に、振り返りもせずに話しかけた。
「ユキ、やべーわ。ちょっと先サンコン――」
「潤さん、ちがう……」
ユキさんじゃ、ない。
後ろに居るのは、
「どういうこった。これは」
――シド。