余所者-よそもの-
「あー……そうか。こっちはこっちで馬鹿だった」
「はい?」
「説明省くんじゃなかった」
「どうかしましたか?」
サンコンが首を傾げれば、ユキは大きく溜息をついてから、とても簡潔にこれまでのいきさつを話した。
「――ってことで、露天商を敵に回したってワケだ」
「なるほど」
「で、だ」
「いえ、もうわかりました」
「………」
「つまり私は、これから露天街の全員を根絶やしにすれば良いと」
「全然わかってないよね」
「ァだッ!」
ゴツン、とおでこにげんこつを食らい小さくなったサンコンに、ユキは胸の前で腕を組んだ。
「俺はこれから露天街と話をつけに行ってくるから。サンコンはここで湧いてくる商人の足止めをしておいてほしい」
「八賀さんですか?」
「行くしかないだろ」
「……承知しました」
露天街のこの一連の騒動を納めるために、八賀の力を借りるということだろうか。
だけど、なんでだろう。
ユキもサンコンも揃って、とても難しそうな顔をしている。
「さぁて。ここからが勝負なんだよね」
どうやらこの街の喧嘩は、野蛮だけでは終わらないらしい。