余所者-よそもの-
「……か、帰らないんですか?」
なんだかちょっと照れくさくなってきて、熱を冷ますように話題を振った。
「帰れないよ」
「帰れない?」
「それはどうして……」
「このまま帰れば、明日から俺もお前も露天街を歩けなくなる」
「……え?」
「それに、きっとこの騒ぎを聞きつけた露天街の人間が続々とここに……集まってくるはずなんだけどな」
歯切れを悪くしたユキが、アーケードの中を見渡す。
そうして、少し経った頃だった。
「ユキさーーーーーん!」
おおーい、と遠くで声を上げるサンコン。
「………」
「………」
ユキはゲ、と顔をしかめ。
私はギョ、と目を見開いた。
「……何してんの、サンコン」
「いやぁ、なんだかわからないんですが、ここに来るまでの道すがらに出くわしたんです。行き先が私と同じようでしたので、ユキさんの敵はきっとこの中のどれかだと思い」
そう言ってドサリ、と地面に転がされたのは人。
きっと商人。
それも両手に二人ずつ抱えて持ってきたから計四人。
「どうです?居ますか?どれをブチかましますか?」
足でゴロゴロ転がしながら嬉しそうに尋ねるサンコン。
すでにブチかましてるものを、これ以上どうやってブチかます気だ。