余所者-よそもの-
「故に暗黙の了解というか、上手く生きるためのコツがあります」
「コツ……?」
「いわば禁止ルールです。いくつかありますが、まず” ワり ”はタブーです」
「ワり、って何ですか」
サンコンは目を伏せると、走って来た方を向いた。
「……先ほどの光景。あんなもの、露天街に限らず、どこにでも転がっている日常です」
「死んじゃいそうでしたよ…」
「そんなこと関係ありません」
そう言い切ったサンコンに思わず首を横に振ると、まるで黙れとでもいうように一歩こちらににじり寄ってきた。
「いいですか。すぐに覚えることは無理でも思い知ってください。シトウは世間一般とはかけ離れています。正解や不正解はこの街のルールだけです」
正も死も関係ない。
私の考える正解や不正解だって同じで、関係ないと言う。