余所者-よそもの-
「……怖いんですけど。これから買い出しの度にこの道を通らなきゃいけないんですよね?」
「そんなこと言っていては、シトウのどこも歩けはしないでしょう」
嘘だ、って風にサンコンを見た私の顔はきっと絶望してたと思う。
「比較的露天街は歩きやすい。無関心を装っていればまず巻き込まれることはありませんから」
「安全な方なんですか?あれで?」
「安全、といえば語弊があるかもしれませんね。ここが一番シノギが目立つことは確かですし。そもそもここじゃ手に入れられないものはないと言われています。一見ガラクタを売っているようですが、求めれば何でも…棺桶やクスリ、拳銃でさえ買い求めることができるそうですし、それに……」
「あ、わかりましたぁ」
一旦了解です、とサンコンからの情報を遮断した。
もう無理。
頭の中が不可解でパンクしそう。
どうせどれだけ聞いても警戒度は変わらない。
MAXで警戒することは変わらないので、これ以上脅かさないでほしい。
「まあ、多くのことは肌で感じて覚えることですね。そう難しいことでもないのです」
……肌で感じて覚える、イコールでそれ痛い目を見てるじゃないか。
痛い目を見ないようにもっとちゃんと教えてほしい。
そう思いながら「さぁ、仕入れ屋まではもうすぐそこです」と歩き出すサンコンに、すでにずいぶんと重い足を更に奥へと進める。