余所者-よそもの-
なんなんだ、この人は。
なんなんだ、この街は。
足元にはノびた男たち。
周りの人間はといえば、まるで何事もなかったように行き交っている。
呆けていると、声が聞こえた。
「終わったか?」
低く、滑らかに延びる声。
「お前、瑞生のとこの用心棒だろ」
サンコンを中心とした私の視界に、その姿が入ってくる。
「紫藤怜……」
そう彼の名を口にしたのはサンコンだった。
「えらく派手にやるなぁ。もうこの辺にしとけよ」
「………」
「あー別に咎めてぇんじゃねぇよ。クソガキの掃除なら雇ってでもやりてぇぐらいだ」
「そうですか」
突然の紫藤怜の登場。
サンコンはそれまでの威勢を封じ込めて、目の前の男の動向を探っているように瞳を揺らす。