恋愛経験ゼロの年下くんが、私の一番になりました
翌日、目覚ましが鳴る前に亜佑美はぱちりと目を覚ました。
時計を見ると、まだ朝の七時前。
待ち合わせは昼頃だというのに、妙に目が冴えてしまって二度寝する気にもなれない。
仕方なくベッドから起き上がった亜佑美は、そのまま洗濯機を回し、軽く掃除をしてと溜まっていた家事を片付けていくが、それでもまだ時間はたっぷりあった。
(……何やってるんだろ、私)
苦笑しながらクローゼットを開く。
昨夜服を決めたはずなのに、本当にこれで良いのか考えてしまい、服を何着か合わせては鏡の前に立ち、また戻してを繰り返す。
普段なら“男ウケ”を計算して選ぶのに、今日は何だか違った。
朝陽が見た時にどう思うか、そんなことばかり気になってしまう。
「……バカみたい」
そう思いながらも、服が決まると次はメイクやヘアセットにもいつも以上に時間を掛けてしまう。
アイラインの角度を少し直して、髪も何度も巻き直して。
気づけば予定していた時間よりずっと長く鏡の前に立っていた。
その途中、スマートフォンが震え、画面を見ると合コン仲間からのメッセージが送られてきた。
《来週末、医者との合コンあるんだけど来る? 今回結構当たりらしいよ〜!》
「医者か……」
いつもなら迷わず、「行く」と返していた。
条件の良い男との出会いなんて、逃す理由がないから。
けれど、亜佑美は画面を見つめたまますぐに返信出来ず、結局そのままスマートフォンを伏せ返信を後回しにしてしまう。
そして、気づけば約束の三十分前。
まだ少し早いと思いながら何気なく窓の外へ視線を向けた亜佑美は小さく瞬きをした。
「……あれ」
マンション前の駐車場に、見慣れない車が停まっている。
(もしかして……)
亜佑美はすぐにスマートフォンを手に取り、朝陽へメッセージを送った。
《もしかして、もう着いてたりする?》
すると、数秒もしないうちに返信が返ってくる。
《あ、はい! すみません、少し早めに着いてしまって……》
朝陽からの返信を見た途端、亜佑美思わず笑ってしまい、すぐに返信を打った。
《今すぐ行くね》
送信すると同時にバッグを掴み、急いで部屋を出て、エレベーターの中でそわそわしながら一階へ降りる。
朝陽の車は白い軽自動車で、普段の亜佑美なら、そこでまず“なし”の判定を下していたかもしれない。
車種や年収、持ち物。
そういう“分かりやすいスペック”を恋愛の判断基準にしていたから。
けれど今は不思議なくらい何も思わないどころか、少し早く来て待っていてくれたことの方が嬉しかった。
時計を見ると、まだ朝の七時前。
待ち合わせは昼頃だというのに、妙に目が冴えてしまって二度寝する気にもなれない。
仕方なくベッドから起き上がった亜佑美は、そのまま洗濯機を回し、軽く掃除をしてと溜まっていた家事を片付けていくが、それでもまだ時間はたっぷりあった。
(……何やってるんだろ、私)
苦笑しながらクローゼットを開く。
昨夜服を決めたはずなのに、本当にこれで良いのか考えてしまい、服を何着か合わせては鏡の前に立ち、また戻してを繰り返す。
普段なら“男ウケ”を計算して選ぶのに、今日は何だか違った。
朝陽が見た時にどう思うか、そんなことばかり気になってしまう。
「……バカみたい」
そう思いながらも、服が決まると次はメイクやヘアセットにもいつも以上に時間を掛けてしまう。
アイラインの角度を少し直して、髪も何度も巻き直して。
気づけば予定していた時間よりずっと長く鏡の前に立っていた。
その途中、スマートフォンが震え、画面を見ると合コン仲間からのメッセージが送られてきた。
《来週末、医者との合コンあるんだけど来る? 今回結構当たりらしいよ〜!》
「医者か……」
いつもなら迷わず、「行く」と返していた。
条件の良い男との出会いなんて、逃す理由がないから。
けれど、亜佑美は画面を見つめたまますぐに返信出来ず、結局そのままスマートフォンを伏せ返信を後回しにしてしまう。
そして、気づけば約束の三十分前。
まだ少し早いと思いながら何気なく窓の外へ視線を向けた亜佑美は小さく瞬きをした。
「……あれ」
マンション前の駐車場に、見慣れない車が停まっている。
(もしかして……)
亜佑美はすぐにスマートフォンを手に取り、朝陽へメッセージを送った。
《もしかして、もう着いてたりする?》
すると、数秒もしないうちに返信が返ってくる。
《あ、はい! すみません、少し早めに着いてしまって……》
朝陽からの返信を見た途端、亜佑美思わず笑ってしまい、すぐに返信を打った。
《今すぐ行くね》
送信すると同時にバッグを掴み、急いで部屋を出て、エレベーターの中でそわそわしながら一階へ降りる。
朝陽の車は白い軽自動車で、普段の亜佑美なら、そこでまず“なし”の判定を下していたかもしれない。
車種や年収、持ち物。
そういう“分かりやすいスペック”を恋愛の判断基準にしていたから。
けれど今は不思議なくらい何も思わないどころか、少し早く来て待っていてくれたことの方が嬉しかった。