恋愛経験ゼロの年下くんが、私の一番になりました
後部座席に座った陽向は前に並んで座る朝陽と亜佑美のやり取りを眺めながら、ずっと気になっていたことを口にした。
「家にいる時から思ってたんだけどさ、兄ちゃんって、この人にずっと敬語使ってんの?」
その言葉に朝陽は苦笑する。
「この人って言うなよ……そりゃあ、俺の方が年下だからね」
「ふーん。でも付き合ってるんだし敬語じゃなくてもよくね? 亜佑美サンはそれでいいわけ?」
突然話を振られた亜佑美は少し照れたように笑いながら素直な気持ちを口にした。
「うーん……本音を言えば……敬語じゃない方が嬉しい……かな」
その一言に朝陽は少し目を丸くしたあと、照れくさそうに頬をかく。
「……えっと、いきなりは難しいかもしれないですけど、少しずつ敬語をなくせるように努力します」
亜佑美はそんな真面目な返事に思わず笑みを浮かべ、「うん、楽しみにしてる」と優しく頷いた。
そんな二人を見比べながら陽向は別のことを尋ねる。
「つーかさ、二人って同棲してんの?」
「同棲って程じゃないけど、最近週末はどっちかの部屋で過ごすことが多いかな」
「へぇー。じゃあ俺はもう気軽に兄ちゃんの家には行けねぇってことかよ」
「そうだよ……っていうか、お前は来すぎなんだって。ちゃんと家に帰れ」
「親父がうるせぇから居たくねぇんだよ」
陽向が露骨に顔を顰めると朝陽は小さくため息をついた。
「お前のことを思って言ってるんだろ。まだ未成年なんだから心配されるのは当たり前だ」
「兄ちゃんまで説教かよ。チッ、やってらんねぇー」
不貞腐れた陽向はシートに深くもたれかかると、話を打ち切るようにスマートフォンを取り出して黙々弄り始めた。
その様子を隣で見守っていた亜佑美は微かに頬を緩める。
遠慮のない言い合いをしながらも互いを気に掛け合う兄弟の姿が微笑ましくて、自然と笑みが溢れたのだった。
「家にいる時から思ってたんだけどさ、兄ちゃんって、この人にずっと敬語使ってんの?」
その言葉に朝陽は苦笑する。
「この人って言うなよ……そりゃあ、俺の方が年下だからね」
「ふーん。でも付き合ってるんだし敬語じゃなくてもよくね? 亜佑美サンはそれでいいわけ?」
突然話を振られた亜佑美は少し照れたように笑いながら素直な気持ちを口にした。
「うーん……本音を言えば……敬語じゃない方が嬉しい……かな」
その一言に朝陽は少し目を丸くしたあと、照れくさそうに頬をかく。
「……えっと、いきなりは難しいかもしれないですけど、少しずつ敬語をなくせるように努力します」
亜佑美はそんな真面目な返事に思わず笑みを浮かべ、「うん、楽しみにしてる」と優しく頷いた。
そんな二人を見比べながら陽向は別のことを尋ねる。
「つーかさ、二人って同棲してんの?」
「同棲って程じゃないけど、最近週末はどっちかの部屋で過ごすことが多いかな」
「へぇー。じゃあ俺はもう気軽に兄ちゃんの家には行けねぇってことかよ」
「そうだよ……っていうか、お前は来すぎなんだって。ちゃんと家に帰れ」
「親父がうるせぇから居たくねぇんだよ」
陽向が露骨に顔を顰めると朝陽は小さくため息をついた。
「お前のことを思って言ってるんだろ。まだ未成年なんだから心配されるのは当たり前だ」
「兄ちゃんまで説教かよ。チッ、やってらんねぇー」
不貞腐れた陽向はシートに深くもたれかかると、話を打ち切るようにスマートフォンを取り出して黙々弄り始めた。
その様子を隣で見守っていた亜佑美は微かに頬を緩める。
遠慮のない言い合いをしながらも互いを気に掛け合う兄弟の姿が微笑ましくて、自然と笑みが溢れたのだった。