とろけてほどけて愛になる〜友達の恋人の友達は、私を癒して甘やかす〜
* * * *

 目が覚めるとすぐ、愛梨の目には楓介の寝顔か飛び込んできた。

(なんて可愛い寝顔なのかしら……。やっぱり私、楓介くんに対して可愛いって思っちゃうみたい)

 抱きしめられたまま眠りにつき、今も体は身動きが取れない。でも楓介の腕枕が、ちょうど愛梨の好きな枕の高さと同じだったため、不思議と楽な体勢を維持出来ていた。

(楓介くんは腕が痛くないかな……。それにしてもよく寝たなぁ)

 一人で暮らしていると、寝る前に不安に襲われることがある。

 このまま死んで、誰にも見つけてもらえなかったらどうしよう──そして朝にいつもと同じように目を覚まして、ホッと胸を撫で下ろす。

(誰かが隣にいると、そういう不安はないんだ。それはすごく安心出来るな)

 楓介の頬を指でそっと突いてみる。まだ起きないので、思わずクスッと笑ってしまう。

(本当に何もしないで一緒に寝ちゃった。こうなると、男女の友情って存在するんだって実感する。楓介くんと同居とかならしてみたいけど、彼みたいな人を世の女性が放っておくわけないものね)

 そう思いながら、指を少しずつずらして、彼の唇の上で止まる。

 指先に伝わる柔らかな唇の感触から、彼とのキスを思い出して胸がキュンと熱くなった。

(じゃあ私はどうなんだろう……。こうしてキスや体を重ねたことを思い出すたびに体が熱くなるのは、特別な感情を抱いてるってことになるのかな)

 恋愛から遠ざかってきた愛梨には、誰かを好きになる感情がどんなものだったか、思い出せなかった。

「んー……もう起きたの?」

 突然楓介が動き出し、愛梨の体に足を巻き付ける。その瞬間、股関の硬いものに気付き、息が止まりそうになった。

「あ、あの、楓介くんっ、そろそろ起きてご飯の準備を……」
「んー、あともう少しだけ」
「でも……」
「愛梨の反応が可愛いから、もう少しだけ見ていたいのになぁ」
「き、気付いてたなら、早く離れてくれませんか……?」

 楓介は笑いを堪えながら愛梨の体を解放した。

「愛梨、おはよう」
「うん、おはよう」
「朝食、外に食べに行っちゃおうか。もしシャワー浴びるなら、その間に俺が準備してもいいよ」
「ううん、大丈夫。すぐに準備するから、食べに行こう」
「了解。じゃあ愛梨が先に洗面所使って。俺は先に着替えるから」
「ありがとう」

 二人はほぼ同時にベッドから降りると、それぞれの場所へ向かった。
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