ソング・ツインズ
この場所はわたしが作り上げた自分の場所だ。
血のつながった家族のいないわたしの居場所。
それが佳苗に奪われてしまう。
そんな恐怖心だ。
「そうだね、いいかも」
「これなら本番も大丈夫かな」
「飯畑さん、、もう少し練習できる?」
黙り込んでしまったわたしを尻目にメンバーの目が輝きだす。
文化祭でのステージ演奏が滞りなく行えそうなことを喜んでいる。
それは当然だと思う。
この状況を作り上げたのだって、わたしなんだから。
途端に喉に強い痛みとむず痒さを感じてせき込んだ。
咳は一度出始めると止まらなくて、苦しくて涙が滲む。
「あ、サナ大丈夫!?」
「早く保健室に行きなよ」
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