桜花転生奇譚
ひかりちゃんは、立ち止まると新しく私が暮らす部屋の障子を開けた。

私は、部屋に入る。広い和室があって、入って左側にあるのは押し入れ、他は白い壁で囲まれていた。

「さてと……この部屋に荷物を運んで、片付けして、それから拠点内を案内するよ」

私は頷くと、ひかりちゃんの後をついて廊下を歩く。

「おう、ひかり」

もうすぐで玄関に着く……というタイミングで、ひかりちゃんは誰かに声をかけられて、ひかりちゃんは立ち止まった。

私より頭1つ分くらい高い身長の男性が、ひかりちゃんの目の前に立っている。男性は、私よりも10cmほど低いひかりちゃんを見下ろす形で見つめていた。

青みがかった黒髪に、深紅色の瞳。かなりのイケメンだ。

「えっ、玲兄?今は、皆で稽古中じゃないの?」

「うん、そうなんだけどな。伊織からひかりを手伝ってやれって言われてな」

「そうなんだ。あ、優月ちゃん。紹介するよ……ぼくの義理の兄の剣持玲(けんもちれい)兄」

ひかりちゃんは、数歩横にずれてから私の方を向く。

「剣持玲だ。祓魔師の1人で、剣術を教えている」

「末良優月、です……よろしく、お願いします……」

自己紹介をして、私は頭を下げた。緊張する……。
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