桜花転生奇譚
「……萌歌に、これあげる」
ぼくは、萌歌に小間物屋で買った髪留めを渡す。萌歌はそれを受け取って袋から髪留めを取り出してから、驚いた様子を見せた。
「ほら、前に前髪が邪魔だって言ってたから……」
緊張しているからか、ぼくの心臓の鼓動は早くなっている。
「……ひかり、ありがとう」
萌歌は嬉しそうに笑った後、前髪を髪留めで止めた。
「うん。見やすい……これで、前髪を気にしなくて良くなった」
すごく喜んでいるのが伝わってきて、ぼくも嬉しい気持ちになった。それが、表情に出ているのかどうかは知らないけど。ぼくは、感情を表に出すのが苦手だから。
「じゃあ、ぼくはそろそろ部屋に戻ろうかな」
「待って。優月さんの試験の時の、あの護符……作ったの、ひかりだよね?」
萌歌が、ぼくを見つめながら言う。
「あんな芸当が出来るの、ひかりぐらいだよ。護符に編み込まれてたの、上級の魔術だよね?」
「……うん。そうだよ」
「やっぱり。さすがだ。すごいな、ひかりは……それを確認したかっただけだよ。それじゃあ、またね」
「……ありがとう……うん、また明日ね」
萌歌にそう言って、ぼくは研究所を後にした。敷地内を歩いていると、玲兄と出会う。
「……玲兄。優月ちゃんに、贈り物渡せた?」
ぼくが問いかけると、玲兄は「あぁ」と頷いた。
ぼくは、萌歌に小間物屋で買った髪留めを渡す。萌歌はそれを受け取って袋から髪留めを取り出してから、驚いた様子を見せた。
「ほら、前に前髪が邪魔だって言ってたから……」
緊張しているからか、ぼくの心臓の鼓動は早くなっている。
「……ひかり、ありがとう」
萌歌は嬉しそうに笑った後、前髪を髪留めで止めた。
「うん。見やすい……これで、前髪を気にしなくて良くなった」
すごく喜んでいるのが伝わってきて、ぼくも嬉しい気持ちになった。それが、表情に出ているのかどうかは知らないけど。ぼくは、感情を表に出すのが苦手だから。
「じゃあ、ぼくはそろそろ部屋に戻ろうかな」
「待って。優月さんの試験の時の、あの護符……作ったの、ひかりだよね?」
萌歌が、ぼくを見つめながら言う。
「あんな芸当が出来るの、ひかりぐらいだよ。護符に編み込まれてたの、上級の魔術だよね?」
「……うん。そうだよ」
「やっぱり。さすがだ。すごいな、ひかりは……それを確認したかっただけだよ。それじゃあ、またね」
「……ありがとう……うん、また明日ね」
萌歌にそう言って、ぼくは研究所を後にした。敷地内を歩いていると、玲兄と出会う。
「……玲兄。優月ちゃんに、贈り物渡せた?」
ぼくが問いかけると、玲兄は「あぁ」と頷いた。