桜花転生奇譚

原作ブレイカー2




私が祓魔師隊に入隊してから、数か月が経った。祓魔師の仕事や本物の刀の扱いになれつつある私は、私1人で見回りをする日も増えつつあった。

「萌歌さん、こんにちは」

今日も1人で見回りをして、夜番のひかりちゃんと交代した私は、ひかりちゃんに、これを萌歌さんに渡して欲しい、と頼まれて預かったものを渡すために、萌歌さんのいる研究所に来ていた。

私1人で萌歌さんに会うのは、何気に初めてかもしれない。

「優月さん、いらっしゃい」

真剣な表情で古そうな本を見つめていた萌歌さんは、そう言って顔を上げると微笑む。

萌歌さんの前髪は、ひかりちゃんからもらったという桃色の髪留めで止められていた。

「あの、これ……ひかりちゃんから、預かったものです」

私がひかりちゃんから預かった小袋を萌歌さんに差し出すと、萌歌さんはそれを「ありがとう」と言いながら受け取る。

「……これ……!」

萌歌さんは、小袋からものを取り出すと目を輝かせた。萌歌さんが小袋から取り出したのは、小さな石。

「萌歌さん、それは何ですか?」

私が問いかけると、萌歌さんは「これは、魔石と呼ばれる石なんだよ」と石を私に見せるようにしながら言う。
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