桜花転生奇譚
三色団子を注文し前払いをした後、私と玲さんは注文したものを受け取ると茶屋の外に備えられた長椅子に座った。
「……優月、聞いてくれるか?」
私の隣で少し皿に入った三色団子を見つめていた玲さんは、話し出す。
「はい。何でも聞きます」
「俺と伊織とひかりは、剣持家で育ったことは知っているよな?」
三色団子を見つめていた玲さんの視線は、不意に私の方に移った。いつにも増して、玲さんは少し悲しそうだ。
「はい」
「……剣持家は、祓魔師の家系でな。小さい頃から祓魔師としての心得を、剣術を、叩き込まれた。それは、伊織もそうだった。ひかりは、別の家の子と言うだけあって、ひかりがやりたい時に俺と伊織の稽古に参加する程度だったけどな。俺は、他の子以上に成長する速さが早かった。優秀な祓魔師になると判断した親は、より厳しくより沢山の稽古を俺にだけ強いた」
玲さんの口から語られたのは、玲さん自身の過去だった。
「……そして、俺は俺よりも稽古をする量の少ない伊織がだんだんと羨ましくなっていた。稽古をするのが、辛くなっていた。俺は、やがて稽古を放り投げて逃げたんだ。確か……10歳くらいの時だったかな。そこで、俺は知ってしまったんだ。俺と伊織は、剣持家を繁栄させるためだけに生まれてきたのだと。両親の愛は、ただの見せかけだったのだと。本当は、俺たちのことはどうでも良かったのだと。そこで、俺は怪異に襲われた」
「……優月、聞いてくれるか?」
私の隣で少し皿に入った三色団子を見つめていた玲さんは、話し出す。
「はい。何でも聞きます」
「俺と伊織とひかりは、剣持家で育ったことは知っているよな?」
三色団子を見つめていた玲さんの視線は、不意に私の方に移った。いつにも増して、玲さんは少し悲しそうだ。
「はい」
「……剣持家は、祓魔師の家系でな。小さい頃から祓魔師としての心得を、剣術を、叩き込まれた。それは、伊織もそうだった。ひかりは、別の家の子と言うだけあって、ひかりがやりたい時に俺と伊織の稽古に参加する程度だったけどな。俺は、他の子以上に成長する速さが早かった。優秀な祓魔師になると判断した親は、より厳しくより沢山の稽古を俺にだけ強いた」
玲さんの口から語られたのは、玲さん自身の過去だった。
「……そして、俺は俺よりも稽古をする量の少ない伊織がだんだんと羨ましくなっていた。稽古をするのが、辛くなっていた。俺は、やがて稽古を放り投げて逃げたんだ。確か……10歳くらいの時だったかな。そこで、俺は知ってしまったんだ。俺と伊織は、剣持家を繁栄させるためだけに生まれてきたのだと。両親の愛は、ただの見せかけだったのだと。本当は、俺たちのことはどうでも良かったのだと。そこで、俺は怪異に襲われた」