君の知らない僕のダークサイド〜救ってくれるもの

【遥希side】凪を殴るかと思った

凪と優芽ちゃんが席を外してすぐ、
結菜ちゃんが話しかけてきた。

「遥希くーん、ちょっと聞いてくれる?」

凪くんの前ではまだ言えないことがあるの、

と結菜ちゃんが俺の反応を探るような目で見てる。

悠真さんが「きゅるん系」って言ってたのを思い出した。

きゅるん系ってなんだって思ってたけど、
見たまんまかもな、

「えと、なんだろ?」
俺に聞ける内容ならいいんだけど…
と少し構える

「凪くんって人見知りみたいで、なにか言いたいことあっても、言えない雰囲気なんだよね…」

凪って結菜ちゃんの前ではそんな風なんだ?

「それでまえに夜桜を見にいったんだけどね、その帰り道、手をつないでくれたのね…」

お、踏み込み過ぎず我慢してるぎりぎりなのか?

「うちまで送ってくれて、お別れするとき、ちょっといい雰囲気になって」

でも恥ずかしかったのか、キス直前ってとこで凪くんが帰っちゃった。
という話。

「これってどうなのかな、告白は恥ずかしいけど、わかって欲しいってこと?」

それとも告白がないと、先に進んじゃダメだって凪くん思ってるの?

絶対、違う。
そう言いたかったけど、せっかく凪が頑張って「奥手男子」やってんのはやっぱり邪魔しちゃいけないだろう。

「まあ、たぶんそうだな、やっぱ告白するってのは、俺もそうだけど勇気いるしな」

「やっぱり? 遥希くんでもそうなんだ?」

「あ、うんそうなんだ。あー俺さ、凪の背中押してやるよ」

早く告白しろって、結菜ちゃんを不安にさせるなって言ってやるって、俺言っちゃったんだけど…

「そういえば凪くん遅いな」
結菜ちゃんの言葉にハッとする。

「あれ…そういえば優芽ちゃんも…いない」

「…ちょっと俺、見てくる」
「あ、わたしも行く」

トイレの方向に歩いていくと
椅子に座ってる凪、
その向こう側に優芽ちゃんがいる。

ただ並んで座って話をしてるって風じゃなくて…

凪が優芽ちゃんに、顔近づけてる?

「あいつなにやって…」
俺が行きかけたら結菜ちゃんに止められた。

「ちょっと待って遥希くん、普通にしよ」

普通ってなんだよ、
と思ったそのとき

凪の笑い声が聞こえた。

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