君の知らない僕のダークサイド〜救ってくれるもの
見ると凪が立ち上がって優芽ちゃんの前で何か言ってるんだけど、ここからじゃ聞こえない。

なんだよ、なんであんな親しげに笑ってんの?
今日が初対面だろ?

「行くよ遥希くん」
真面目なっていうか、低めの結菜ちゃんの声

その次の瞬間

「あ~いたいた、もう凪くんたちおっそーい」
さっきまでのきゅるん系の結菜ちゃん。

凪も気づいてこっちを向いた。
結菜ちゃんが凪に駆け寄って

「飲みすぎ? 大丈夫?」
気持ち悪かったの? 
と心配そうに聞いている。

「おい凪、気持ち悪いって言ってるやつがあんなに笑うかよ」

どう見てもそうじゃないだろって思ってつい声を荒げてしまった

「遥希、怒ってんの?」
「その顔やめろ! …全然悪いと思ってねーだろっ!」

「遥希くん、こんなとこでケンカしないで」

結菜ちゃんが不安げな目で見てくるから、なんとか気持ちを抑えたんだ。

そのまま凪たちはテーブル席のほうに戻ってった。

優芽ちゃんを見ると、まだ椅子に座ったまま、なんか冷めたような目つきで俺のこと見てた。

なにがあった?

優芽ちゃんの腕を引っ張って立たせる
「…あいつと、何話してた? 」

「はるくんどうしたの?」
怒ってる俺のこと、不思議そうに見てるんだ。

「あ、だから凪となに話してたのかって思って」

「うーん、なに話してたかって、えっと…」

「じゃあ質問変えるけど、なんもされてない?」

優芽ちゃんは一瞬真顔になって、それからクスって笑ったんだ。

「なにされるってんだよーはるくんのエッチ」
「え、えっちって、え、まさかそんな」

「なんもされてないよ、っていうかこんなとこで何ができるの?」

なんもされてないし、何も特に話してないっていうのか?

なんで、あんなに凪は笑ってたんだ?
凪の人見知り設定はどこいった?

「あ、そうだ」
優芽ちゃんは思い出したように言った

「凪くんが今度は4人でエンタメビル行こうって言ってた」

なんかゲームとかアスレチックとかあって全天候型で遊べるんだって

と優芽ちゃんは楽しそうに言ってる。

まあ、その様子では俺の気にしすぎ?

いや、でも凪だし。
うん、凪なんだよな…

席につくかどうかのところでふと優芽ちゃんが

「凪くんって〇〇だよね」
って言ったんだ。

え、なに?
聞こえなかった、もう一回、なんて?

「それよりはるくん、エンタメビル楽しみだね」

すごくいい笑顔で俺を見て言うからさ、
「そうだね、楽しみ」

いつ行くんだよ、そんなとこ
凪のやつ、何考えてんだ?

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