腹黒策士な弁護士が甘い王子様の仮面を被ってモブの私を誘惑してきます
 紫苑さんに関係の解消を願い出てから、二週間が経つ。
 寝返りを打つと、ベッド横の棚の上に置いてある置き時計が目に飛びこんできた。
「……もうこんな時間か」
 時刻は午前一時半を回ったところだ。
 朝から営業先を周り、その後、会社に戻って講演会の準備をして。家に戻ってきたのは、二十二時を過ぎた頃だっただろうか。
 体はすごく疲れているのにここのところずっと寝つきが悪く、あまり体調がよくない。
 あれから紫苑さんからの接触はない。
 どこかで彼からの連絡を期待している自分がいて、もどかしくなる。
 自分から関係の解消をお願いしたのに、これでは本末転倒である。
 重たいため息が漏れた。
 やはり今日も寝られそうにない。明日、仕事が休みで本当によかった。
 こうなれば、眠くなるまでお気に入りの恋愛漫画を読んで気を紛らわせることにしよう。
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