お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
 鶴岡さんが持参したモデルの情報が書かれた資料を見ていた陸君が、静かに顔を上げた。
 私と鶴岡さんは、食い気味に陸君を見つめる。


「いい案……?」


 陸君はニコリと口角を上げると、手元の資料と私とを見比べながら言った。


「女性モデルのプロフィール、みのりちゃんとかなり近くない? 俺、ホテル事業の研修のときに、提携のオートクチュールのドレス案件で衣装合わせやフィッティングに立ち会うことも多かったんだ。だからなんとなくわかるんだけど……身長もほぼ同じだし、肩幅や骨格の印象も近い。もちろん実際に採寸してみないと断言はできないけど、少なくとも大幅な作り直しが必要になるようには見えない。ドレスの専門家じゃない俺の意見ではあるけれど、細かな補整で十分対応できる範囲じゃないかな」

「……え」


 思わぬ陸君の見立てに間の抜けた声が漏れる。
 見てサイズが分かるなんて、陸くんの視線から逃げ出したい気分になるが、数字に強い陸君は、昔からこういう細かな差にも妙に敏感だった。


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