お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
 体に沿うラインで、本来ならコンプレックスのこの体型が気になってしまうはずなのに、デコルテをやさしく覆うレースが、余計な不安を隠してくれているみたいで不思議とそこまで気にならかった。

 もっとも、気にならない一番の理由は、これまではる君がかけてくれた、異常なほどの誉め言葉のおかげだろうけれど。


『――ドレスこのまま買い取ろう。本当に似合いすぎる……』


 一昨日、はじめてドレス姿でリハーサルをしたとき、感極まったように両手を握られ、チームメンバーの前でそんなことを真顔で言われたときは、恥ずかしさで本気で倒れるかと思った。

 真面目な彼とのギャップに唖然する大道寺側のメンバーに、きゃー! と黄色い声を上げる向坂側のメンバー。鶴岡さんに限っては、非常に複雑そうな顔をしていた。今思えば仕事中だったと言うのに、申し訳ないことをしたと思う。

 けれども、まだぼんやりと……統括部長とドレスのことでゴタついたことが胸の奥に引っ掛かっていたから、場の空気が和やかに紛れてくれて本当に良かったと思う。

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