お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
 演出上唇へのキスは自然ではあるけれど、あのあと当初の演出を知るメンバーやスタッフたちには温かいまなざしを向けられてしまい、何とも言い難い気持ちだった。
 私は恥ずかしすぎて倒れてしまうかと思ったが、はる君はこの通り、悪びれもせずにずっとニコニコしていた。
 先日のネットニュースや公式からの婚約者騒動もあってか、参列席のゲストからも、温かい眼差しが寄せられている気がする。
 近しい人たちにもまだ婚約していない事情を説明したが、説明すればするほど「照れなくてもいいのに」という顔をされる始末だったのだ。きっと、何も知らない人たちからすれば、なおさら報道は事実だと大きな誤解をしているだろう。


「次は、ガーデンスペースでの撮影だよね」


 私がまだ頬を熱くしているというのに、はる君は何事もなかったみたいに、さらりと次の工程を確認してくる。

 模擬挙式という大仕事は無事に終わったけれど、私たちには、まだ新設したブライダルエリアでの広告の撮影が残っていた。

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