お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
 重要な取引先が来社した際は、責任者が最後まで見送るのが慣例になっている。私も補佐として、その場に同行した。

 ――ふう、無事に終わった。

 エントランスで頭を下げながら、ぼんやり思う。極めて和やかなムードで終えられた。
 これから定期的に会わなければならないと思うと、気が重たいけれど、周囲に紛れていれば彼とも関わることはなさそうだ。

 先日会ったときのことを思えば、気が休まらないが少しだけホッとした。


『――俺は、どうしても君を諦めきれない。もう一度君に傍にいてほしいと思っている』


 ……もう、心が乱されるのは、嫌だもの。

 お辞儀から顔を上げ、また大きなため息を落とす。途端にそっと隣から肩に手を置かれた。


「複雑だな……俺が帰って安心したような顔をしてるね……みのり」


 低く柔らかな声。反射的に頷いて口にしてしまった。


「……うん、これが続くと思うと気が重くて、って――ひいっ!?」


 言いかけて、その声の主を見上げて凍りつく。
 顔を上げた私の目の前にあるのは、見惚れてしまいそうなほどに綺麗な、はる君のキラキラスマイル。

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