廃屋の転生幼女は冷酷宰相の愛娘になりました 〜魔力ゼロだったけど、公爵家でチートが開花しました~
 加えて、伯爵家にいた頃も碌に世話をされた覚えがない。自分で着替えはできると思っていたが、あれは下働きの中でも下位の人間が着るような貫頭衣に似たものであって、本来ライラのような身分の子供が着るものではないのだ。
 公爵家で用意された衣服は煌びやかで着心地も良いが、ひとりでは着られない。そのためにメイドたちがついているのだ。今では何から何まで世話になることにも慣れてきた。
 とはいえ本来ならばこれこそが、公爵家の子供に相応しい扱いなのだけれども。
 ライラは世話される中で、リサを含めたメイドたちから色々と話を聞いた。そして、自分の中で情報を整理することを繰り返し今に至るのである。
(うーん、今日も断っちゃった。ちょっと罪悪感……)
(お嬢様ったらひとりがいいだなんて……ふふっ、かわいい~!)
 まあその使用人とライラの間には温度差があるのだが、お互いそれを知ることはない。
 おかげで、大変平和である。
 基本的に公爵であるアルフレッドが『娘の意向に沿うように』と指示を出しているため、使用人たちは基本的にライラを尊重し、彼女がひとりになりたいと言えば遠巻きに見守るようにしているのだ。
 ライラとしては、その距離感が大変ありがたい。
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