廃屋の転生幼女は冷酷宰相の愛娘になりました 〜魔力ゼロだったけど、公爵家でチートが開花しました~
 前世の記憶を辿ってわかったことがある。
 前世のライラは、ロマンスファンタジー略してロマファンが大好物だった。
 その記憶のおかげで今のライラは公爵という地位がどれほど重く、またそのために父親がどれほど忙しいか、物語を通じておおまかに知っているのだ。
 世のロマファンでは基本的に主人公の超有能な父親ないし恋人は苦労を微塵も見せないが、書類の山が常にあったり秘書官だか補佐官だかが『閣下、仕事が……!』って言ってきたりするのはセオリー中のセオリー。
 なのできっと自分の父親である公爵だって、大変忙しい人のはずなのだ。
 そしてそんな父が病や過労で倒れたら、自分の悠々自適な人生プランが暗礁に乗り上げてしまうではないか。
(前世の記憶があったって、私に何かできるわけじゃないし……ロマファンみたいなチート能力があったって活かせるとは到底思えないしさあ)
 ならば!
 全力で乗っかるのみ!!
 それがライラが前世の記憶を取り戻して出した結論である。
 では何故庭園に向かうのか?
 答えは単純、健康維持のためである。そしてなにより、楽しいからだ。
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