廃屋の転生幼女は冷酷宰相の愛娘になりました 〜魔力ゼロだったけど、公爵家でチートが開花しました~
 その心遣いは大変ありがたいが、だからと言って疎遠にするのは違うだろうとライラは思う。
 あまりにもライラは父親のことも、母親のことも知らないのだ。
 なんだったら両親の馴れ初めを使用人から聞けたのが精一杯の成果と言えよう。
 しかしライラとしては父親である公爵がどんな仕事をしているのか、どんな性格なのか、そうした事が知りたいのだ。
 果たしてこの距離感が親子として正しい関係と言えるのか。いいや、言えない。
 とはいえ、じゃあどう距離を詰めるべきなのか。悩ましいところである。
 お父様はご立派なお仕事をなさってるんですよ~と言われただけではライラには何も察することはできない。
 しかし、五才児に話すならその程度でいいのか!?と彼女もまた踏み込むことができずにいたのである。
 見た目は五才、中身は……前世の年齢については思い出せないが、とりあえず就職はしていたのでそれなりの年齢だったのではないかと思う。独身だったような気もする。
 朧気な記憶の中に子育ての記憶はないため一般的な五才とは?状態である。
 誰かに聞きたくても聞けないこの状況に、ライラはしょんぼりとするしかない。
(偶然会えるとかそういう突発イベント的なこともないしなあ……うーん)
< 25 / 57 >

この作品をシェア

pagetop