廃屋の転生幼女は冷酷宰相の愛娘になりました 〜魔力ゼロだったけど、公爵家でチートが開花しました~
 ロマファン展開ならばここは父親が『すまなかった!』と謝って溺愛開始……からの、溺愛ぶりが激しすぎるため止める幼女に周囲がよりメロメロに……というのが王道の展開であると思うのだが、いかんせん現実というものは無情だとライラは感じずにはいられない。
 なにせライラは、魔法が使えない。
 せっかく魔法が使える世界に転生したのに、である。
 メイドたちが魔法を使っているのを見て思わずキラキラした目で見てしまったが、彼女たちによるとライラは魔力がないのだ。
 それはこの世界において、少数派なのだという。
『お、お嬢様は大丈夫ですよ! なんといっても公爵家のご令嬢なのですから!』
『そうですそうです! 貴族でも魔力のない人は結構いるって話ですから……!』
 なんでかメイドたちがものすごく大げさにフォローしてくれたので、おそらく貴族の子供としてはあまりよろしくないのだろうということだけは察することができた。
 気遣いは嬉しかったがライラとしてはしょんぼりだ。
(前世の知識があっても、チート的に頭が良いわけでもないし……特別な魔法が使えるってわけでもないし……父親は私のことを放置だし。どうすりゃいいのさ!)
 ライラからしてみれば、この世界のことは何もわからない。
 子育てを経験した記憶はないが、五才児っていうものはこんなにおしゃべりが苦手なものなのだろうかと疑問に思う。
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