廃屋の転生幼女は冷酷宰相の愛娘になりました 〜魔力ゼロだったけど、公爵家でチートが開花しました~
 そこで代わりにアルバーノに読んでもらったところ、内容は至極真面目なものであった。
 
 初めて文字を書いたと聞いた、よく書けている。
 近いうちに教育係が来るからそれまでの間はリサに文字を習っておきなさい。
 他にもやりたいことがあれば遠慮なくアルバーノに言うといい。
 猫を拾ったそうだが、躾はきちんとしなさい。可愛がりなさい。命には限りがあるのだから。

 そんなことが回りくどく書き連ねてあったのだ。
 でもライラには、その回りくどい言葉の数々が愛情に満ちているとわかる。
(ああ、なんて不器用なんだろう)
 なんて不器用で、そして優しいのだろう。
 拾った猫の命は人間に比べて短いことは告げず、それでもいつかの別れを示唆しているのは母親の死を知るライラへの気遣いなのか。
「……お嬢様、旦那様は決してお嬢様のことを蔑ろにしているわけでは」
 言葉が難しくてわからず、嫌われていると感じないだろうかとアルバーノが心配そうに声をかける横で、リサもオロオロとしている。
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