夜風にさらわれたお姫様
数分後。
恐る恐る広間へ向かう。
すると。
「お、姫ちゃんおはよー!」
「昨日すごかったらしいっすね!」
「蒼空ぁぁ!?」
完全にバレてる!!
広間が笑い声に包まれる。
榴愛は顔を覆った。
その時。
「おはよ」
低い声。
煌夜だった。
「っ……!」
視線が合う。
昨夜を思い出して一気に顔が熱くなる。
煌夜はそんな榴愛を見て、ふっと笑った。
「また赤い」
「煌夜さんのせい!」
「俺?」
「俺?じゃない!」
組員たちがさらに騒ぐ。
「バカップルだ」
「若いねぇ」
「眩しいっす」
煌夜は気にせず榴愛の隣へ座った。
そして当然のように頭を撫でる。
「ちゃんと寝れた?」
「……少しだけ」
「可愛い」
「もうやだ……」
榴愛は机へ突っ伏した。