私が拾ったのは、千年前の皇子様でした
話の内容は、こんな感じだった。
『古墳時代。
皇子と皇女が、
兄妹でありながら深く愛し合ってしまう。
兄の名前は、木梨軽皇子。
妹の名前は、軽大娘皇女。
許されない恋は宮中に知れ渡り、
さらに皇位継承争いにも敗れた兄は、
伊予国へと流される。
そして妹もまた、
兄を追うように、伊予の地へ向かった。
――最終的に二人は、共に命を絶った。』
そんな、あまりにも悲しい話だった。
「そんな話が、地元にあるなんて知らなかったよ」
私は手に持ったお酒を見つめながら呟く。
「悲しいお話だよね……」
美緒は少し寂しそうに笑って、日本酒を一口飲んだ。
「まぁ、でもさ」
「ん?」
「来世とかで、一緒になれてるんじゃない?」
「……そうだね」
そう言って私たちは笑い合った。
お互い、お酒も回ってきたので、
今日は解散することになった。
「じゃあ、また!」
「千紘も気をつけて帰ってね〜」
「ありがと」
「春は不審者増えるから、気を付けなよ」
「やめてよっ」
美緒は怖がる私を笑いながら、
駅の方へ歩いていった。
私も家へと向かった。
その時は、ただの昔話だと思っていた。
まさか自分が、
あの物語に巻き込まれていくなんて、
思いもしないまま。
『古墳時代。
皇子と皇女が、
兄妹でありながら深く愛し合ってしまう。
兄の名前は、木梨軽皇子。
妹の名前は、軽大娘皇女。
許されない恋は宮中に知れ渡り、
さらに皇位継承争いにも敗れた兄は、
伊予国へと流される。
そして妹もまた、
兄を追うように、伊予の地へ向かった。
――最終的に二人は、共に命を絶った。』
そんな、あまりにも悲しい話だった。
「そんな話が、地元にあるなんて知らなかったよ」
私は手に持ったお酒を見つめながら呟く。
「悲しいお話だよね……」
美緒は少し寂しそうに笑って、日本酒を一口飲んだ。
「まぁ、でもさ」
「ん?」
「来世とかで、一緒になれてるんじゃない?」
「……そうだね」
そう言って私たちは笑い合った。
お互い、お酒も回ってきたので、
今日は解散することになった。
「じゃあ、また!」
「千紘も気をつけて帰ってね〜」
「ありがと」
「春は不審者増えるから、気を付けなよ」
「やめてよっ」
美緒は怖がる私を笑いながら、
駅の方へ歩いていった。
私も家へと向かった。
その時は、ただの昔話だと思っていた。
まさか自分が、
あの物語に巻き込まれていくなんて、
思いもしないまま。