番外編:ひとりが嫌で、今日も笑う。
叶「……ひとりじゃない」
透羽が震えながらこちらを見る。
叶「……黒月、いる」
伊織もしゃがみ込んで、透羽を抱きしめた。
伊「透羽ちゃん、ひとりにしないよ……!」
斑がぶっきらぼうに言う。
斑「勝手に背負い込むな」
迅が静かに続ける。
迅「あなたは、もっと頼っていいんです」
透羽は涙を流しながら笑った。
「……みんな、優しすぎ」
航斗が即答する。
航「お前が危なっかしいだけだ」
透羽は泣きながら、小さく笑った。
その笑顔は、少しだけ前より柔らかかった。
帰り道。
雨は少し弱くなっていた。
透羽は黒月の真ん中を歩いている。