ほたる先生は振り向かない
「ちゃんと本気だよ?」

私なりに迷いもしたし、考えた。
でも結局、たどり着く答えはこれしかなかった。


お母さんの心配は、ちょっと違う方向だった。

「先生、学力的にはどうなんです?行けそうですか?」

「それはこのまま努力を積み重ねたら行けるところではあります。……でも、」

担任が私を探るように視線を彷徨わせる。

「色々と、今の時代たいへんだと思うけど」

担任は言葉を選ぶみたいに、一度止まった。

「うん。分かってる」

「いやぁ、そう来るとは…」


あまりにも迷いがないからか、担任の戸惑いがすごい。

逆に言うと、隣でやけに落ち着いているお母さんの方が私には気にかかる。

「……どうりで最近、スマホだのSNSだのなんだの放置して勉強してるわけだ」

「たまに見てるよ」

「リビングにスマホ置きっぱなしの時もあるじゃないの」

「そうだっけ」

「なにかきっかけでも?」


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