雨暮くんは溺愛彼氏
 ベッドのなかに入ってもうーうー考えてしまう。どうしよう。……どうしよう……。
 男の子にあんな面と向かって告白されるのは初めてで。
 恋愛なんて、別に、と思っていたはずなのに。
 真っ直ぐに見据えられて……黒曜のように美しい瞳で、きらきらして、感情がきらめいていた……あんな真摯な目で見据えられたらうう。断るに、断れないよー! 
 しかも、ナチュラルに跪くとか、結婚を前提に、とか、流石……することが違う……。
 男の子のことをもだもだ考えてしまうなんていままでの人生に全然なかったことで。
 明日待ち合わせ? どうしよう、スキンケアとか気合入れなくっちゃ……色付きのリップしていったらばれるかなぁ……。
 わざと遅れて行ったりしたら、それでも、待っていてくれるかなぁ……。
 どうだろう。わたし、雨暮くんのことを、なんにも、知らない。
 ひとから聞いた情報でしか知らない。……だったら。
「雨暮くんの言う通り、……おつき合いしてみてから、考えたほうがいい……のかなぁ。」
 お気に入りのぬいぐるみを抱いてぐるぐる。答えが出ない。

 翌朝時計を見て、目玉が飛び出るかと思った。
 七時半! 遅刻じゃん! ああもう! 
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