ギミック・ラブ  ~年下小悪魔の上手な飼い方~
自暴自棄に吐き捨てると、自然と笑いも浮かぶ。

よかった、笑えた。
……自分自身を嘲る、嘲笑だけど。

柚木くんにも笑われて罵倒されれば、落ちるとこまで落ちていっそすっきりするかもしれない。

そう思ったのに──こんな時でさえ、彼は意地悪だった。

柚木くんは私の前に立つと、両手でまだ乾き切らない頬をゆっくりと撫でる。

「失恋した女の子を笑うような趣味はないよ。ていうか里中さん、誤解してる」

「誤解……?」

「俺は、里中さんが彼氏にフラれればいいとは一言も言ってない。自分は幸せだと思い込むのをやめればって言っただけ」

「……同じようなことじゃない」

「どこが。全然違う」

呆れた声で言うと、彼は頬に触れていた手を背中に回してグイッと引いた。
私の顔は、強引に彼の胸にうずめられる。

「ちょっと、何す──」

「文字通り胸を貸してる。悲しいなら、もっと泣けば」

「やめてよっ。そんなのいらない……!」

どうして、あなたはそうなの?

さっきまで散々私の心をえぐるようなことを言ってたくせに、なぜ今になって急にそんなことを言うのよ。

今の私には、優しい言葉の方が痛いのに。
自分自身に呆れ返ってる今は、いっそ笑い飛ばしてくれた方がどんなにか楽なのに。

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